[梅花を埋めるとき、ぽつりとひとつ溢しましたが
小さな声は風に浚われてしまったことでしょう。
過ぎ去る『蝶』も枯れゆく『花』も、櫻樹はたんと見てまいりました。
そして大事な『花』枯れる度、心裡に埋めていくのです。]
虹を渡って行かれたのです。
[『人』になりに、とは謂いませんでした。
謂ってはならない気が、無意識に唇を閉じさせたのでございます。]
今宵は、『花』もお買いにならないのですか?
本当に珍しい、明日は雪でも降るかもしれませんね。
[『外』を知らない僕には、価値などさっぱりとわかりませんが
彼のお召し物は、質がよいなどと謂う範疇を越えているもののように感じます>>19
首にあるネクタイは、随分とぐうたらに緩められておりますが
それは『外』のお姿のひとひらなのでしょう。
お話しされるお言葉も、まるで永遠に続く夜ではなく
照らされた昼のことを話しておられるようでした。]
(21) 2014/09/21(Sun) 16時半頃