[ソフィアがまるでリスのように、小瓶を開けては閉めてを繰り返しているのをお嬢様は楽しげに眺めている。瓶が開ける度に、茶葉の甘くてエキゾチックな薫を小さな鼻が嗅ぎ付け、ぴくりと震える。
>>14 ソフィアの母が遠回しに切り上げた方が良い旨を伝えれば、『はぁい!』と威勢よく返事をした一方で、裏でこっそり桃色の舌をベーと出した。
本当に聞いているのかどうか。]
カンニャムね!ありがとうソフィア。
[>>15 上品な手付きでティーカップを受け取ると、ふんふんと匂いを嗅ぐ。
カップの底まで透き通ったオレンジ色の海が広がっていた。
芳醇な香りを楽しんだ後、一口飲む。
ダージリンにも近い濃厚で丸みを帯びた味に、蒼い目を細める。
秋摘みの葉の薫が喉元を過ぎれば、口内に爽やかな後味が残る。]
やはりカンニャムはストレートよね。
ダージリンにお味が近くて、好きよ。流石ソフィアね。
……頂くわ!水筒に入れなさいっ。
[乏しい紅茶の知識を軽くひけらかすと、もう一度カンニャムの味を楽しもうと口を付ける。窓の外を見やれば、雪が細かく此方側を叩いていた。]
(16) 2013/11/22(Fri) 15時半頃