―― 焼けた、きょうだいの家 ――[男がその、家の残骸の場所に着いたときには、 召集のかからなかった村人がいくらかいて、 石動と錠のとこだよなあ あれらは集会所に呼ばれていたな、などと確認を取り合っては その家の大方が燃え、枠組みにちらちらと火が残るさまをみては 延焼の懸念はないと見て ぱらぱらと疎らに散っていった。 呼ばれた者のことは、呼ばれたもののなかで。 そんな“村九分”の意識もきっとあったのだろう。][だから男は、そこに一人でいて、 焼けた家から零れたと思わしき 焼け焦げた木材の破片を、 靴でにじりつぶした]
(8) 2017/12/02(Sat) 21時頃
sol・la
ななころび
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