[胸に感じる暖かな体温>>5:54に、目を細めて。奇病を患って、寿命を宣告されて。散々な人生だと、思ったけれど。
彼女にーーデメテルに、この病院で出会えたことには、確かに感謝すらしなければいけないかもしれない。]
………っ、
やだ、なあ、ほんと。それは、こっちの台詞だよ
……ありがとう、デメテル。一緒に、いてくれて
[常とは違う口調で、名を呼ばれて。真っ直ぐに告げられる感謝の言葉は、まさに自分が伝えるべき言葉で。
彼女がいなければ、負の感情に押しつぶされて、今頃気がおかしくなっていたんじゃないかと、本当に恐ろしく思う。
綺麗な笑顔と大人びた口調は、やっと本当の彼女を見れたように感じられて。この上なく心が満たされた。]
ーーこれからも、一緒に生きよう
[下手なプロポーズみたいだ、なんて後で羞恥に飲まれそうだけれど、今どうしてもこの言葉を伝えたくて。
無闇に希望を持つのは嫌いだけれど。それでも彼女と共に生きたいと、そう思ってしまったから。
退院したら、やりたいことも出来たのだ。小さな絵本の約束を、あの少女が覚えているかは分からないけれど。]
(2) 2014/07/05(Sat) 23時半頃