― 自室 ―
はっ はっ
はぁ、 は…… んっ……
[なんで寝ているだけなのにこんなに息が上がるんだろう。
体の中が燃えるように熱いのに、そのまた奥は凍えるようだ。室温はもはやわからない。
布団の中はあたたかい気がするけど、いったい何に反応しているのか体の震えが止まらない。
多分これが病気っていうことなんだろう。体のいろんなところが不具合を起こしている。
あれから俺は家にうつされ、自分のベッドで見えない菌と戦っていた。熱にうなされて、睡眠と覚醒の間の中途半端なところを行ったり来たり留まったりしている。
そういえば昔から体は丈夫じゃなかったなと思いだした。
食べても太らないしそもそもあまり食べられなかった。
少しのことで体調を崩して、少しのことで食べたものを戻していた。
母さんは一人っ子の俺のために栄養とか食事バランスとかそういうのを勉強しはじめて、今や料理研究家となってしまったぐらいだ。
それでも俺は今こうして体を壊してしまっている。]
(2) asaihaka 2013/04/16(Tue) 19時頃