―――――……ヒッ?!
[突如、ベッドのスプリングが軋む音がした。
それは自らが立てた音。
蜉蝣のような薄い身体が跳ねて、沈む。]
………っは、ぁ?
―――――ん、ァっ、ヤッ!
[突然得たその感覚を、何と表現すれば良いか分からない。例えるならば、本来なら刹那的な射精感のはずが。そこに触れられる度に、何度もオーガズムを得てしまうかのような。
自分は決して女ではないが。若しかしたら、女性が得るような快楽に近いのではなかろうか。]
ヒュー…… そこ、駄目ッ、 あ、嗚呼ッ
[然し、そのような事を深く考える前に、再度そこに指が触れられると。一層声を上擦らせて、身を捩らせた。
麻痺しそうな脳髄に響く、甘い声は、自分のものであると認めたくない。
悪魔の模様が記された、その腕にしがみつく。虐げられる愉楽に、一心不乱に啼く。欲望に身を委ねる。]
(+170) 2014/12/13(Sat) 03時頃