─ 回想 寝台のある部屋 ─
[しどけなく脚を開いたまま痙攣している少女の肉の花弁から、粘液質の音を立てて引き抜かれる、それは一度達しても硬度を失わない。
コンドームの薄いゴムの先に出来た重い白濁は、球形を描きペニスのシルエットを歪に歪んだものにみせた。ゴムを引き剥がすと、破瓜の血錆を掻き消す青臭い匂いだけを部屋にまき散らす。
気が付くと、グロリアの形の良い口唇がすぐ近くに有り。
イアンは荒い息はそのままに、グロリアの言葉>>4:38を聞いた。
言葉の意味を理解するための血液が脳に巡るまで、随分な時間がイアンには必要だった。輝く真珠のような肌と、ドレスによって持ち上げられた彼女の胸の谷間の陰影、けぶるような熱気に、毛穴から狂わされるよう皮膚の感覚のすべてを奪われる錯覚に陥った。
なんと答えたか、記憶が断片的になる。
木偶の棒のように、がくがくと首を縦横に振った記憶だけ。
「貴方に入札してあげるわ。」……停止。「良かったわね、と言ってよろしいのかしら?」……小さく縦とも横とも付かず。「主人を変えるなら、今のうちよ?」……明瞭に横。「私をがっかりさせないでくれると、嬉しいわ。」……縦。]
(+48) 2010/04/09(Fri) 08時半頃