──二日目・夕暮れ時の宿──
[宿に帰ってくると、大好きなジョージが居た。体力の限界を超えていた為か、それが宿の前か、フロアか、はたまた自分の部屋の前かは定かではないが。
少年は、安からな寝息を立て眠っているようだった。女は、初めは驚いた様子だった。]
(どうして…ここに…?
だめだよ……今、ここに居ちゃ……っ、)
[食べてしまう。嫌だ。少年は絶対に食べたくない!殺しなくない!と泣きそうな顔になる。
しかし、こんなところで寝ていては、また熱を出すかもしれない。女は、優しく撫でて少年を起こそうと思い、少年の頭に手を伸ばすが、直ぐにその手は止められた。]
(だめだっ……触ったら……ごめんっ、…ごめっ……)
[触れるだけで、”内”に押し込めているもう1人の自分が、溢れ出そうだった。もう、これ以上は抑えられない。
しかし、女は思った。触れる事も出来ない。こんな気持ちで彼と一緒には居たくない。だから、]
(+7) 2013/08/31(Sat) 21時頃