──ハ、馬鹿(ゴリラ的な意味で)の癖に理屈臭ぇなァ、アンタは。
観測とか、何がどうとか、面倒な事はいいンだよ。これから死ぬんだから最高に不幸じゃ無ェか。
[よーく回るおくちだこと。嫌味たっぷりに呟いて、また、一服。
噎せてんじゃねーよ勿体無ェな、やるんじゃなかった。
煙ダメならフィルター舐めてろ、お子ちゃまめ。
取り敢えず散々罵ってみるも、正直そんなに元気は無い。
散々、やりたいようにやったのだ。
これで死んでも、まあ、仕方が無い。
野生動物には随分親しんで来たけれど、流石に直接的な死因がリスはごめんこうむりたい所。
流れてくる血を、袖口で拭う。]
賞品無ェと燃えねーだろ。だから言ってンの、この一本を賭けて──、
[勝負。
にや、と。
口元が弧を描く。冗談じゃない程、もう死にかけみたいなものだ。
それでも夏生は、楽しいのだ。たのしくて仕方が無い。]
(+6) 2013/10/28(Mon) 03時頃